様々なものが交わるしいのき迎賓館は、きままな旅が好きな人の金沢散策のスタート地点におすすめ。まずは、時代が交わる国指定の有形文化財である、しいのき迎賓館の洋風建築を楽しみます。それから、人が交わるイベントや展示会、観光地が交わる拠点として次の散策を探して金沢散策へ♪

大正と平成が交わる

しいのき迎賓館は大正と平成が交わる建築になっていて、建物内を歩いていると、まるでタイムスリップを繰り返している感覚に陥ります。
大正13年(1924年)に石川県庁舎本館として完成したしいのき迎賓館。鉄筋コンクリート構造としては石川県内で最も古い建築になっています。平成15年(2003年)までの約78年間、石川県庁として使用後、改修をし平成22年(2010年)に今の姿に。

大正のしいのき迎賓館

正面入口側には大正ロマンを感じる姿が残されていて、玄関先にある二つの堂型のシイノキは天然記念物に指定されている。また左右対称もひとつの特徴で、大正時代の建築美を感じられます。中に入ると中央階段があり、踊り場には漆でできた大きな石川県の地図が目を引きます。また、明治後半から洋風建築で使われるようになったステンドグラスもいたるところにあり、当時の流行を知ることができます。



平成のしいのき迎賓館

一方で、しいのき迎賓館の裏側を見るとその姿は一変。一面ガラスの壁でできた姿になっていて、もう一つのしいのき迎賓館の顔が楽しめます。また、その目の前に金沢城公園の石垣があり、しいのき迎賓館の中からも一望できます。2階や3階から望めて、昼の石垣を楽しむのはもちろん良いですが、一段と美しい夜のライトアップを見るのがおすすめ。現在は、2024年元日の震災の影響で、石垣は一部復旧工事中ですが、能登のことを思いながら、ぜひ見てみてください!


人が交わる
しいのき迎賓館とその周辺はイベントや展示会、市民交流としての役割もあり、人が集まる場にもなっています。
特に春や秋のしいのきはイベントが盛り沢山!音楽からお酒までの幅広いイベントが行われていますので、タイミングを狙って訪れるのもいいかもしれません。
主な恒例イベント
・春ららら市(例年4月上旬開催)
しいのき迎賓館前のしいのき緑地と本多の森公園の2会場で行われる、石川県内のお店を中心とした、クラフトと食のイベント。クラフトのワークショップや石川県でこだわりのあるお店が集合するので、雑貨やカフェ、クラフトが好きな人にはおすすめのイベントです!
・クラフトビア金沢(例年9月下旬開催)
ビール好きにはたまらないイベント!全国のブルワリーが集まり、様々なクラフトビールが楽しめます。地元飲食店の出店もあるので、全国のクラフトビールとともに、金沢のフードが楽しめます。
・Kanazawa Rainbow Parade(例年10月上旬開催)
北陸で唯一のLGBTQ+イベント!しいのき緑地ではステージイベントや出店があり、北陸ならではのプライドイベントが楽しめます!
2025年10月5日開催
・サケマルシェ(例年10月上旬開催)
石川県の酒蔵が一挙に集まるイベント!全国的に酒蔵の数は決して多くない石川県。しかし、日本四大杜氏の能登杜氏を擁する県なので、日本酒のレベルはトップクラスです。そんな石川県の酒蔵が集まるサケマルシェは日本酒好きにぜひ行ってみてほしいイベントです。

観光が交わる
実は金沢観光の中心にあるしいのき迎賓館。向いには21世紀美術館、裏側には金沢城公園、道路を渡った先には兼六園があります。他にも長町武家屋敷跡や国立工芸館なども徒歩圏内になっているので、観光の拠点としてもおすすめです。
そして、館内には周辺観光案内所もあり、情報収集としても便利な施設。きまま旅行が好きな人には、金沢散策をはじめる前に、しいのき迎賓館に立ち寄るのがおすすめです。

最後に
金沢の観光地として決して有名な場所ではないしいのき迎賓館。しかし、大正と平成の二つの時代の交わりを感じ、イベントや展示会で人の交わりを楽しみます。そして、観光地が交わる拠点として、きままな旅の次の目的を決めて、金沢散策を楽しむ。中心にあるかこそしいのき迎賓館はさまざまな形で楽しむことができます。もちろん、休憩としてフリースペースや館内のカフェでゆっくりとすることができますので、ついでに寄ってみても良いかもしれません。